古美門研介(堺雅人)の指示を受け、標的となる人物に接近しては手際よく機密情報や決定的な証拠を手に入れてくる「草(忍び)」、それが加賀蘭丸である。黛真知子(新垣結衣)には決して明かされない裏の任務を、軽やかなフットワークと多彩な変装術で冷酷なまでに完璧に遂行する姿は、視聴者に強いインパクトを残した。
報酬として提示される高級食材や珍味を楽しそうに受け取るシーンは、重厚な法廷劇の合間に置かれた最高の清涼剤であった。軽薄に見えてプロフェッショナル、そしてどこかミステリアス。名脚本家・古沢良太の手による洗練された会話劇の中で、加賀蘭丸というキャラクターは単なる狂言回しを超えた唯一無二の輝きを放っていた。