作家・城平京のキャリアを語るうえで外せないのが、出版業界の二大巨頭である講談社とスクウェア・エニックスの双方でメガヒットを打ち立ててきたという稀有な実績だ。小説家としてデビューを果たした講談社では、ミステリの構造そのものを問う意欲作を次々と発表。一方でスクウェア・エニックスの漫画誌においては、希代の原作提供者として幾多のヒット作を生み出してきた。
活字と漫画原作という全く異なるメディアを軽やかに行き来し、いずれの媒体でも圧倒的な成果を上げる力は、出版業界内でも極めて高く評価されている。コマ割りの展開や視覚的カタルシスを意識した構成力と、活字ならではの重厚な論理展開。この双方向の武器を自在に使い分ける才能が、彼の唯一無二のポジションを支えている。