「2006年に廃止されたのなら、今はもう1円も支払われていないはず」と考えるのが自然ですが、現実は異なります。現在もなお、元国会議員に対して公費から年金が支払われ続けています。その理由は、法律廃止時に設けられた経過措置にあります。
制度廃止の際、すでに年金を受給していた元議員や、廃止時点で受給資格期間(在職10年以上)を満たしていた現職・元議員の既得権を完全に奪うことは法的に困難と判断されました。その結果、公費負担分のカットなど一定の減額措置(一律約15%削減など)を講じたうえで、給付を継続する経過措置が導入されたのです。
現在でも、かつて受給要件を満たした高齢の元首相や閣僚経験者、その遺族らに向けて、年間数十億円規模の国費が投じられています。受給権者がすべて亡くなるまでこの支出は完全にゼロにはならず、「看板は下ろしたが、税金による支払いは今も続いている」という歪んだ現実が残されています。