漫画家・北条司が『週刊少年ジャンプ』で連載を開始した1980年代後半、出版業界は空前のゴールデンエイジを迎えていた。スタイリッシュな作画とガンアクション、そしてユーモアを融合させた演出は、当時の少年誌の枠組みを鮮やかに飛び越えた。
集英社が送り出した数々のヒット作の中でも、本作は本格的なハードボイルドの要素を前面に打ち出した異色作だった。大都会・東京の陰影をドラマチックに描き出し、危険と隣り合わせの欲望や孤独を浮かび上がらせる。主人公が身を置く裏社会の生々しさと、ポップなギャグシーンの落差。その絶妙なコントラストが、若者層を中心に爆発的な支持を獲得した理由だ。