落語界において、たい平のプロフィールは異彩を放っています。埼玉県秩父市に生まれ、自然豊かな環境で育った彼は、高校卒業後に難関として知られる武蔵野美術大学 造形学部 視覚伝達デザイン学科へ進学しました。
美大在学中に落語の魅力に開眼し、学生落語選手権で頭角を現したことが人生の転機となりました。卒業後の1988年、名門・林家こん平に入門。落語家としては異例のアートセンスは、後に自身のグッズデザインやポスター、絵本の執筆、さらには個展の開催という形で花開くことになります。
現在は母校である武蔵野美術大学の客員教授も務めており、伝統芸能と現代デザインを融合させた独自の講義は学生からも高い支持を集めています。「喋るアート」としての落語を体現する唯一無二のキャリアは、美大時代に培われた柔軟な発想力に裏打ちされています。