ピッチ上で勝利に徹底してこだわる姿勢は、時に孤高や傲慢と解釈されることもある。しかし、ピッチ外で見せたその毅然とした振る舞いは、彼の真のプロ意識と人間性の深さを証明していた。
サッカーという競技において、相手へのリスペクトを欠いた態度はもっとも忌むべきものとされる。少年が用意してきた手紙の行間にある熱意を、ロナウドは見逃さなかった。笑いを浮かべていた来場者や取材陣は瞬時に己の姿勢を恥じ、会場は温かい拍手に包み込まれた。
一流のアスリートとは、単に技術や記録に長けているだけではない。夢を追いかける若者の努力を正当に評価し、そのプライドを守ることの価値を、彼は自らの言葉で示してみせたのだった。