長年続いた「8号門クラブ」によるバックネット裏の占有状態に終わりを告げたのは、日本高等学校野球連盟(高野連)による英断だった。高野連は2016年春の選抜大会から、バックネット裏の最前列付近に「ドリームシート」を設置することを決定。少年野球チームの子供たちを招待する取り組みを開始した。
この決定により、一般の指定席化および少年野球選手の優先配置が進み、私設ファンが最前列を独占する光景は過去のものとなった。時代は公平性と未来の野球文化育成へと舵を切ったのだ。この制度変更は、単なる座席の運用見直しにとどまらず、昭和から平成へと続いてきた「熱狂的個人の野良観戦文化」から「組織的かつ教育的な観戦環境」への構造的シフトを象徴する出来事となった。