若くして強烈な代表作を持った俳優が陥りがちなのが、「キャラクターのイメージに縛られる」という罠だ。実際、彼女も一時期は「特撮ヒロイン」という看板の大きさに戸惑いを覚えたことがあったかもしれない。
だが、彼女はそのレッテルから逃げなかった。むしろ、それを引き受けた上で、舞台や単館系映画へと足繁く踏み出していった。小劇場での泥臭い稽古、感情を極限まで削ぎ落とすストイックな演技アプローチ。一つひとつの現場で経験を積み重ねるうちに、いつしか「元ヒロイン」という肩書きは、彼女の多面的な魅力を引き立てる背景へと変わっていった。