メガロドンが地球上に君臨していた生息年代は、新生代新第三紀中新世初期から鮮新世末期にあたる約2,300万年前から約360万年前です。恐竜が絶滅(約6,600万年前)した遥か後の時代であり、哺乳類が海洋に進出して多様化を極めた黄金期に一致します。
この時代、海には多種多様なヒゲクジラ類や初期のマッコウクジラ類、海生哺乳類が繁栄していました。メガロドンはこれら大型クジラを捕食するスペシャリストとして生態系の頂点に君臨していました。世界中の古生物発掘現場からは、メガロドンの強大な歯によって噛み砕かれたり、深い切り傷が残されたクジラの肋骨や尾椎の化石が多数発見されています。
現代のホオジロザメは獲物の柔らかい腹部や下側から奇襲を仕掛ける傾向がありますが、化石の損傷痕解析から、メガロドンは硬い骨で守られたクジラの胸部(心臓や肺などの重要臓器)や遊泳に必要なヒレ・尾部を目掛けて正面から超高圧力の噛みつきを行い、一撃で運動機能を奪って仕留めていたことが分かっています。その規格外の巨体とパワーは、硬いクジラの骨すら容易に破砕することが可能でした。