多摩川沿いに広がる世田谷区二子玉川エリアの景観を一変させたのが、官民一体となって推進された大規模な都市再開発事業だ。単に高層ビルを林立させるのではなく、武蔵野の原風景や水辺の生態系を意識したランドスケープデザインが街全体に貫かれている。
駅直結のペデストリアンデッキを歩けば、段丘状に配置されたテラスガーデンや屋上庭園が目に飛び込んでくる。雨水を循環利用する親水空間や季節の草花が植えられた小径は、訪れる人々に都市にいながら森林浴をしているかのような安らぎを与える。日々の暮らしと商業、そして自然がシームレスにつながるこの空間構成こそ、良質なライフスタイル・地域情報を求める高感度層を惹きつけてやまない最大の要因だろう。