ラオスは主要民族であるラーオ族のほか、約50もの少数民族が暮らす多民族国家です。その中でもひときわ鮮やかな色彩感覚と高度な手仕事で知られるのが、山岳地帯に暮らすモン(Hmong)族の伝統衣装です。細やかな幾何学模様のクロスステッチ刺繍や、ろうけつ染め(バティック)を施したヘンプ生地で作られるプリーツスカートは、ため息が出るほどの精緻さを誇ります。
特にモン族の正月祭りなどの祝祭時には、銀細工の首飾りやコインが散りばめられた華麗な衣装を身にまといます。歩くたびに涼やかに鳴り響く銀細工の鈴やコインの音は、邪気を払い幸運を呼び込む意味を持っています。ほかにも、黒を基調に鮮やかな刺繍を施すタイルー族や、独特のヘッドドレスを被るアカ族など、地域ごとに異なる民族衣装のグラデーションに出会える点もラオス探訪の醍醐味です。