ネット上の受験掲示板やSNSでは、「私立無償化のせいで公立トップ校が凋落する」「大阪星光や清風南海が北野を完全に逆転する」といった極端な言説が散見されます。しかし、現場の取材で見えてくる事実は異なります。
第一に、大阪星光学院の偏差値と合格最低点を分析すると、同校は中学入試での募集がメインであり、高校からの募集枠はごくわずか(約10〜20名程度)です。実質倍率も高く、高校受験における直接的な競合というよりは、極めて特異な最難関枠にとどまります。
第二に、「無償化=私立の学費が完全にゼロ円」という誤解です。大阪府の無償化制度がカバーするのは「授業料(年額上限あり)」であり、以下の費用は保護者の自己負担となります。
- 入学金・施設整備費:初年度に20万〜40万円程度。
- 修学旅行積立金・海外研修費:私立進学校では海外研修が組み込まれることが多く、30万〜60万円規模。
- タブレット端末代・指定制服代・教材費:一括で15万〜25万円程度。
トータルで見れば、私立進学校に通う場合は3年間で授業料以外に100万〜150万円以上の実費支出が発生します。「完全に無料だから私立」と安易に飛びつき、入学後のランニングコストに驚く家庭は少なくありません。