同社の成長ストーリーはエンハーツ単体にとどまらない。米メルク(MSD)と結んだ最大55億ドル規模の広範な共同開発・共同販売協定は、同社の財務基盤を根本から強化した。ダトポタマブ デルクステカン(Dato-DXd)およびパトリツマブ デルクステカン(HER3-DXd)の3つの後続ADCパイプラインにおいて、開発リスクを分散しながら世界展開のスピードを最大化する戦略が奏功している。
提携に伴う契約一時金やマイルストーン収入は、R&D費用の上昇分を十分に相殺する規模だ。これにより、研究開発型の製薬企業にありがちな「新薬開発に伴う短期的な利益圧迫」を回避し、潤沢な営業キャッシュフローを継続的に生み出す構造が完成した。