なぜ期限切れのシートを使うと危険なのか。その理由はシートの構造にある。冷却効果のキモとなるのは、シートに塗布された高分子ジェル(ハイドロゲル)だ。この高分子ジェルに大量に含まれる水分が体温によって蒸発する際、熱を奪う「気化熱」を利用して冷たさを生み出している。
長期間放置されたシートはジェル中の水分がカサカサに蒸発し、基剤が硬化してしまう。水分のバランスが崩れると、密着力を高めるための粘着成分の濃度が相対的に高くなり、皮膚への刺激が強まる。その結果、かぶれや発赤、強いかゆみといった肌トラブルを引き起こすリスクが一気に跳ね上がるのだ。特に皮膚が薄い乳幼児やアレルギー体質の人が使用する際は、思わぬ反応を招く恐れがあるため細心の注意を払わなければならない。