一方で、過去の事件がもたらした損害と混乱の記憶は依然として根深い。2019年の事件発覚当時、彼が出演していた映画『台風家族』は公開延期を余儀なくされ、再編集や再撮影を巡って配給会社やスタッフは未曾有の対応に追われた。
当時、劇場公開作の扱いやお蔵入りとなった未公開作品の権利関係をめぐる混乱は、映画ビジネスにおけるリスク管理のあり方を根底から変えた。現在も一部の未公開・保管作品が日の目を浴びないまま眠っているとされ、作品に罪はないとする「作品権利保護」の立場と、犯罪者の出演を認めない「社会的倫理」の摩擦は、今なお議論の渦中にある。