問題の起源は1970年代に遡る。1976年にカイロ大学文学部社会学科を「主任教授の推薦と首席で卒業した」とする公式プロフィールに対し、当初から同居人や関係者の証言と矛盾する点が指摘されていた。長年、政治的パフォーマンスの陰に隠されがちだったこの問題に、決定的な光を当てたのがジャーナリストの石井妙子氏である。
石井氏が執筆したノンフィクション『女帝 小池百合子』は、綿密な現地取材と当時の同居女性による詳細な証言をもとに、彼女のカイロ時代の実像を克明に描き出した。書籍は異例の大ヒットを記録。単なる噂話として処理されかけていた学歴詐称疑惑を、一気に全国的な政治問題へと押し上げた。