インターネット上のレビューサイトに並ぶ星評価をどう読み解くべきか。メンタル医療における口コミは、他科の医療機関以上にバイアスがかかりやすい特殊な性質を帯びている。
例えば、依存性の高い睡眠薬や安定剤を患者の希望通りに安易に処方する医師が「話をよく聞いてくれる親切な名医」として高い評価を得る一方で、患者の将来の減薬を見据えて厳密な処方制限を課す誠実な専門医が「冷たい」「薬を出してくれない」と低評価をつけられるケースが後を絶たない。口コミの点数そのものよりも、医師がどのような方針で診断を下し、治療のゴールをどこに設定しているかという「記述内容の文脈」を読み取る眼差しか求められる。
自律神経失調症のような曖昧な不定愁訴に対しても、血液検査や甲状腺機能検査などの身体的除外診断を怠らず、丁寧な説明を尽くしてくれるかどうかが本物の名医を見分けるリトマス試験紙となる。