全盛期には『クイズ!ヘキサゴンII』から派生した音楽ユニット「里田まい with 合田兄妹(のちに合田家族)」のメンバーとしてCDデビューを果たし、毎日のようにスタジオ収録に追われていた神戸蘭子。なぜ彼女は突如としてテレビから姿を消したのでしょうか。
報道関係者の証言や本人が後年特番インタビューで語った手記によると、引き金となったのは過密スケジュールによる心身の破綻でした。睡眠時間は連日わずか数時間、移動の合間にも休む間がなく、求められる「天然キャラクター」を演じ続ける重圧から、突如動悸や息切れに襲われるパニック障害のような症状に苦しむようになったといいます。公の場で見せる明るい笑顔の裏で、精神的なプレッシャーは限界値に達していました。
さらに追い討ちをかけたのが、婦人科での深刻な宣告でした。激しい月経不順と体調不良に悩まされ病院を受診したところ、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)と診断されたのです。これは卵巣内の卵胞が正常に成熟せず排卵が難しくなる排卵障害の一種で、医師からは「自然妊娠は極めて難しい体質である」という非情な現実を告げられました。
「このまま芸能界のペースに身を任せていたら、人間としての自分の人生も、子どもを持つ未来もすべて失ってしまう」。そう直感した彼女は、芸能界の第一線から自らの意思でフェードアウトし、治療と生活環境の再構築に専念する決断を下したのです。