長年ロッテの内野を支えてきた中村選手ですが、ここ数シーズンは打率が2割前半に低迷するなど、数字の上で苦戦を強いられる時期が続きました。2018年や2026年のキャリアハイで見せた打率.280前後・OPS.780超という高水準な数字と比較すると、打撃成績に波が見られたことは否めません。ファンの間でも「本来の打撃から遠ざかっているのではないか」という声が上がっていました。
専門家やトラッキングデータが示す不調の決定的な要因は、主に以下の複合的な要素にあります。
第一に挙げられるのが、長年フルイニング出場を続けたことによる勤続疲労の蓄積です。中村選手はプロ入り以来、極めて強靭な肉体を武器に連続出場を続けてきました。しかし、激しい負担が知らず知らずのうちに下半身の粘りやバットのヘッドスピードに影響を与え、速球に対するコンタクト率や逆方向への強い打球の減少へとつながりました。
第二の要因は、セカンドからサードへのポジション転向に伴う身体の使い方と打撃リズムの変化です。広範囲をカバーする二塁手のフットワークから、一瞬の反応と強烈な打球処理が求められる三塁手へ適応する過程で、守備時の体重移動の感覚が打撃の始動タイミングにズレを生じさせたと分析されています。現在はポイントをやや手前に引きつけ、持ち前の選球眼を生かしながら広角に打ち分ける本来のフォームを取り戻すべく徹底的な見直しが進められています。