「買ってはみたものの、一度も着ていない服がある」「似たようなデザインのシャツが何枚も吊るされている」。こうした現象の背景には、ファストファッションの定着とトレンドの高速化がある。手軽に服を買える時代になった一方で、個人の所有量は爆発的に増加した。しかし、都市型マンションや住宅のクローゼットの容積は増えていない。
結果として、衣服は「収納」されるのではなく「押し込まれる」状態に陥る。ぎゅうぎゅうに詰め込まれたハンガーは取り出しにくく、奥に眠った服は忘れ去られる。毎朝の服選びに5分、10分とかかるのは、服を探す時間ではなく「迷う時間」が発生しているからだ。この無駄な時間をゼロにするための構造改革が、今求められている。