日本のサンマ漁獲量は、2000年代半ばには年間30万トン前後で安定していましたが、2010年代後半から急速に落ち込み、一時は年間2万トン台という過去最低水準を記録する壊滅的な不漁に陥りました。2026年代半ば以降も目立った回復は見られず、薄利多売の「庶民の秋の味覚」という位置づけは完全に崩壊しています。
かつては初水揚げの祝儀相場を除けば、盛漁期には1匹100円を切る価格で店頭に並びました。ところが現在では、脂の乗りが良い大型サイズであれば1匹500円を超えるケースも珍しくありません。居酒屋や定食チェーンでも「サンマ塩焼き定食」の提供見送りや値上げが相次ぎ、消費者の心理的距離は広がる一方です。
この歴史的な品薄と価格高騰に対し、「外国船が根こそぎ獲っているからではないか」という疑問と怒りの声が上がるのは自然な流れでした。その矢面に立たされているのが、急速に北太平洋での存在感を増した中国です。