2008年12月、安達有里が51歳にして『Mrs.Yuri』でアダルト作品(AV)デビューを果たした際、メディアはセンセーショナルな見出しで連日この話題を取り上げました。国民的スター女優である安達祐実の母親という立場にありながら、なぜ彼女はこれほどまでに極端な道を選んだのでしょうか。本人の告白本や当時のインタビュー取材から浮き彫りになるのは、以下の3つの明確な要因です。
第1の要因は、「安達祐実の母」という記号からの脱却と強烈な自己顕示欲です。1980年代から1990年代にかけて娘をトップ女優に育て上げるマネジメントに尽力した安達有里でしたが、娘が成人して自立するにつれ、自身の存在意義を見失う「空の巣症候群」に近い喪失感を抱えていました。他者の付属物ではなく「安達有里という一人の女性」としてスポットライトを浴びたいという渇望が、過激なオファーを受け入れる最大の引き金となりました。
第2の要因として挙げられるのが、自身の肉体美への絶対的な自信です。当時50代を迎えていた安達有里は、徹底した体型管理とアンチエイジングに多額の投資を行っていました。「熟年女性の美しさを世の中に示したい」「衰える前に記録として残したい」という美意識が、彼女の中で表現活動への正当化につながっていきました。
第3に、マネジメント会社の経営悪化や金銭的事情も否定できない側面として報じられました。個人事務所の維持費や生活資金の確保といった経済的要因が一部で噂されたものの、本人は後年の取材において「お金のためだけなら到底脱げない。自分を試したかった」と語っており、金銭以上の動機が自己表現への執念であったことを明かしています。