勝負師たちの隠語だった言葉が、いかにして若者の日常に入り込んだのか。大きな転機となったのは、2000年代後半から2010年代にかけてのサブカルチャーの盛り上がりだ。特に競技麻雀をテーマにした大人気漫画・アニメ『咲-Saki』をはじめとするメディアミックス作品のヒットは、若い世代が麻雀特有の言い回しに触れる格好のきっかけとなった。
ゲーム実況や匿名掲示板を通じて、このフレーズは瞬く間にネットスラングとして拡散。オンラインゲームのプレイヤーたちが「逆転のワンチャンある!」と叫び始め、それがSNSを通じて非ゲーマー層の若者にも波及した。麻雀を知らない層にとっても、その語感の軽さと絶妙なニュアンスが受けて、若者言葉としてのポジションを確固たるものにしていった。