本作を語る上で欠かせないのが、講談社が刊行したコミックス版と、後にテレビ東京系列で放映されたTVアニメ版における結末の差異だ。メディアの違いが物語の結末に決定的な温度差をもたらしている。
講談社の『週刊少年マガジン』に掲載された原作漫画のラストでは、写楽保介が自らの第三の目を封印し、絆創膏を貼られた状態の「無垢な少年」として日常へと戻っていく姿が印象的に描かれる。そこにはどこか寂涼感と切なさが漂い、悪魔的頭脳を持ったもう一人の写楽が闇の奥底へ消え去ったかのような余韻を残した。一方、手塚プロダクションが制作を手掛けたアニメ版では、エンディングのトーンが大きく異なる。アニメではアクションと冒険活劇の要素が強調され、写楽とヒロイン・和登千代子の絆、そして仲間たちとの賑やかな未来を感じさせる大団円へと昇華された。このアプローチの差異は、放送当時の視聴者層への配慮と同時に、映像メディアとしてのエンターテインメント性を極限まで高めた結果と言える。