神山繁さんの経歴は、戦後日本の演劇史・映画史そのものでした。1950年代に名門・劇団文学座へ入団し、劇団雲の結成に参加するなど、舞台俳優として本格的な基礎を築き上げます。
その名を世界に知らしめたのが、1989年公開のリドリー・スコット監督作『ブラック・レイン』です。大阪府警の大橋警視部長役として出演した神山さんは、主演のマイケル・Douglas(マイケル・ダグラス)や高倉健さんと堂々たる演技合戦を展開。流暢な英語力と威風堂々たる佇まいは、ハリウッドのスタッフや海外の映画評論家からも絶賛されました。
日本国内にとどまらず、国際的プロジェクトでも一切引けを取らない存在感を発揮できたのは、揺るぎない演技力と教養に裏打ちされた風格があったからにほかなりません。