NHKが持つ最大の強みは、受信料制度に支えられているがゆえに、商業的なスポンサーの意向に左右されない点にある。民放のドラマが時に、広告主への配慮から過激な描写や社会批判的なテーマを避ける傾向にあるのに対し、火曜10時のドラマ枠はその制限を受けない。
例えば、新興宗教の問題や、格差社会の暗部、さらには政治的なタブーにさえも、ドラマというフィクションの形を借りて容赦なく切り込んでいく。この「忖度なし」の姿勢こそが、視聴者に「このドラマは本気だ」と思わせる信頼感を生んでいる。嘘っぽさのない物語だからこそ、観る者の心に深く突き刺さるのだ。