「経済的自立」「高い貯蓄力」「自由な時間」という3要素が揃っている点を見れば、年収600万円の独身女性は客観的にも勝ち組の条件を十分に満たしています。自活して将来の備えを固められる力は、現代を生き抜く確固たる強みです。
しかし、当事者たちが手放しで勝ち組を実感できない最大の要因は、急騰する都心の住宅購入事情にあります。
将来の家賃支払いを続けるリスクを回避するため、30代・40代で独身女性が年収600万円でマンション購入を検討する動きは活発です。一般的な借入可能額は年収の7〜8倍にあたる4,200万〜4,800万円程度が安全圏とされます。
ところが近年の都心・準都心エリアでは、単身者向け1LDK(35〜45㎡)の物件でも5,000万〜6,000万円台に達することが珍しくありません。希望する好立地の新築・築浅物件には手が届きにくく、築古のリノベーション物件や郊外エリアへ条件を妥協せざるを得ない現実に直面し、「自分は高年収のはずなのに、欲しい家すら買えない」という無力感を抱く人が少なくないのです。