日本中を大きな悲しみに包んだ谷啓さんの訃報が届いたのは、2010年9月11日未明のことでした。享年78。前日まで普段通りに生活していた中での、あまりにも唐突な別れでした。
公式に発表された谷啓さんの死因は「脳挫傷」です。前日の9月10日夕方、東京都世田谷区の自宅内で階段から転落し、頭部を強打。すぐに救急車で都内の病院へ緊急搬送され、懸命な救命処置が行われたものの、翌11日午前5時7分に息を引き取りました。
警察や関係者の証言によると、階段事故の原因は足を踏み外したことによる不慮のアクシデントでした。当時、年齢とともに足腰の衰えが見られたものの、重篤な持病があったわけではありませんでした。住み慣れた自宅内のわずかな段差や階段の踏み外しが、頭部への強い衝撃という致命傷につながってしまったのです。日常の動線に潜む転倒リスクの恐ろしさを浮き彫りにした事故として、当時大きな社会的反響を呼びました。