昭和の面影を色濃く残す横丁の一角。長年地域に根差してきたこの店が、空前のブームを引き起こした背景には、口コミを中心とした熱狂的な支持がある。電話予約の受付開始日には回線が即座にパンクし、店頭での次回予約も半年待ちという過熱ぶりが定着した。
店内を仕切る店主の徹底したこだわりが、席数の制限を生んでいる。作り置きを一切せず、客の杯の進み具合や表情を見極めながら一皿ずつ仕上げるスタイルを貫く。効率化を図る現代の飲食シーンとは逆行するこの丁寧な手仕事こそが、一度訪れた客を虜にし、リピーターを増やし続ける最大の要因と言えるだろう。