宮崎の夜街「ニシタチ」を歩くと、炭火の芳醇な香りが路地裏から漂ってくる。現在、観光客の急増に伴い、有名店は数ヶ月先まで満席という事態が珍しくない。しかし、地元民が普段使いする隠れた名店には、ネット上の一般的な情報だけでは辿り着けない本物の感動が眠っている。
多くの旅人が食べログの点数やGoogleマップの高評価レビューを頼りに店を選ぶ。だが、地元通がひっそりと暖簾をくぐるのは、看板すら控えめな裏通りの小店だ。そこでは、長年受け継がれてきた豪快な宮崎地鶏炭火焼きが、熱々の鉄板に乗せられて運ばれてくる。鮮烈な香りの柚子胡椒をちょこんと乗せ、噛みしめるほどに強い旨味が溢れ出る快感。予約困難な有名店の洗練された味覚も魅力的だが、地元の常連客が杯を交わす熱気あふれる空間こそ、他では書けない究極のグルメ体験の舞台といえる。