彼の確固たる演技の土台を語る上で欠かせないのが、日本の伝統的な映像美を誇る時代劇での圧倒的な実績である。とりわけ大きな画期となったNHKの大河ドラマ『龍馬伝』で見せた重厚かつ魂を揺さぶる熱演は、今なお多くの視聴者と批評家の記憶に深く刻まれている。
時代劇という形式美が求められるジャンルにおいて、着物の所作や立ち回りの基本を体に染み込ませつつ、現代的な人間の生々しい感情の機微を注入する。NHKをはじめとする数々の名作ドラマで磨き抜かれたその確かな技術と胆力こそが、いま海外の大型作品へ挑む上での揺るぎない武器となっているのだ。