絶望的な数値から奇跡の生還を果たした人物たちも存在します。彼らの「ビフォーアフター」は、人体の驚くべき適応力と近代医学の進歩を証明しています。
最も劇的な劇変を遂げたのが、サウジアラビアのカーリド・ビン・モーセン・シャアリ氏です。2013年、体重が約610kgに達し自力で動けなくなっていた彼を救うため、当時のアブドラ国王が全面支援を決定。特殊クレーンと特注ベッドで空輸され、首都リヤドの総合病院で医療チームによる集中治療が開始されました。
食事制限、理学療法、腹腔鏡下スリーブ状胃切除術を組み合わせた数年間にわたる治療の結果、彼はなんと540kg以上の減量に成功。体重は68kg前後にまで落ち着き、現在では自らの足で歩行し、社会復帰を果たしています。この「マイナス540kg超」という数字は、人類の減量史における最高峰のビフォーアフターとして今も語り継がれています。
一方、メキシコのマヌエル・ウリベ(Manuel Uribe、1965〜2014)氏も、ピーク時の597kgから国際的な医師団の支援(ゾーンダイエットと理学療法)を受け、約230kg以上の減量に成功。ベッドから出られない状態のまま世界中に自らの生活を中継し、肥満への警鐘を鳴らし続けました。