乙武氏の原点を振り返る上で欠かせないのが、早稲田大学政治経済学部在学中の1998年に出版された著書『五体不満足』です。「先天性四肢切断」という障がいを抱えながらも、明るく前向きに生きる姿を描いた同書は累計600万部を超える大ベストセラーとなり、一躍時代の寵児となりました。
大学卒業後はスポーツライターとして活動する傍ら、教員免許を取得して杉並区立杉並第四小学校で任期付教員として3年間教壇に立ちました。教育現場での実践的な経験は、その後の東京都教育委員就任へとつながり、現場目線を持った教育改革の論客として確固たる地位を築く足がかりとなったのです。