難波の住宅街と商業地が入り混じる角地に、異彩を放つ建造物がある。それが昭和49(1974)年に完成した「獅子殿」だ。高さ12メートル、幅11メートル、奥行き10メートル。巨大な獅子が大きな口を開けた独特の造形は、見る者を圧倒する。
なぜこれほど大きな獅子の頭が境内に作られたのか。理由はその強烈な見た目だけではない。開いた大口が邪気や厄難を呑み込み、参拝者に勝利と幸運をもたらすと信じられているからだ。学業成就や就職活動、ビジネスでの商談成立を目指す人々が勝運・金運祈願に訪れ、心願成就を静かに祈る。
獅子の目は照明、鼻はスピーカーの役割を果たすなど、実用的な一面も持つ。本殿に向かって拝礼したあと、この巨大な顔と向き合う時間は、独特の緊張感と高揚感を与えてくれる。