古くから日本の秋を支えてきた柿、いちじく、栗には、他にはない深いコクと独自の栄養素が凝縮されています。
まず注目したいのが柿の栄養効果と食べ頃の見分け方です。柿は「柿が赤くなれば医者が青くなる」と言われるほど栄養価が高く、ビタミンCはみかんの約2倍を含有し、1個で1日の必要量をほぼ満たします。さらにβ-カロテンや食物繊維、二日酔い予防に有効とされるタンニン(シブオール)も豊富です。選ぶ際は、全体が均一に濃い橙色に色づき、ヘタが4枚きれいに揃って果実に隙間なく密着しているものが完熟の証です。
繊細で傷みやすいいちじくについては、いちじくの美味しい食べ方を広げることで食卓の満足度が跳ね上がります。そのまま生食するのはもちろん、生ハムを巻いてオリーブオイルと粗挽き黒胡椒を振る前菜仕立てや、ゴルゴンゾーラチーズを添えて軽くトーストするアレンジは絶品です。お尻の割れ目がわずかに開き、ふっくらと弾力があるものを選ぶと芳醇な甘さを味わえます。
秋の味覚として欠かせない栗の選び方と下処理方法にもコツがあります。皮にツヤと強い光沢があり、黒ずみや虫食い穴がないずっしり重いものを選定します。持ち帰った栗は、0℃前後のチルド室で1〜2週間ほど低温貯蔵すると、内部のデンプンが糖に変化して甘みが倍増します。下処理時は、半日ほどぬるま湯に浸けて鬼皮を柔らかくしてから底部の座から包丁を入れると、驚くほどスムーズに剥離できます。