かつて台風時の鉄道といえば、暴風雨の中で限界まで運行を続け、架線障害や飛散物の衝突によって立ち往生が発生してから運転を見合わせるケースが少なくありませんでした。乗客が車内に何時間も閉じ込められるトラブルが相次いだことを受け、国土交通省と鉄道各社は「計画運休」のガイドラインを大幅に刷新しました。
現在では、台風接近の24〜48時間前には予告が出され、前日夕方までに具体的な運休時間帯が公表される運用が定着しています。早期決断の最大の理由は、駅構内や列車内での乗客パニックを防ぎ、乗務員や保線員の安全を確保するためです。線路上の安全確認や倒木除去作業は風が収まった後にしか行えないため、無茶な運行を避けることこそが翌日の早期運転再開につながるという合理的判断が働いています。