迫力あるイラストを描くうえで決して無視できないのが、リアルなディテールへのこだわりだ。とりわけ日本国内の競技シーンを再現する際、公式球の正確な描写が作品の説得力を大きく跳ね上げる。
日本ドッジボール協会が公認する試合球の多くは、国内スポーツ用品大手の株式会社モルテンなどが製造を手がけている。あの特徴的なパネルパターンや鮮やかなカラーリング、独特のゴムや人工皮革の質感を的確に捉えることが重要だ。架空のファンタジー感あふれるボールも魅力的だが、実際の公式規格に基づいたパネルラインの曲率やシームの配置をベースに描くことで、スポーツイラストとしての本物感が際立つ。リアリティの裏打ちがあるからこそ、大げさなエフェクトを加えたときにも説得力が損なわれない。