過酷すぎる保証人制度による被害を食い止めるため、2026年4月に施行された改正民法により、個人を保護するための重要なルールが追加されました。それが「個人根保証契約における極度額の設定義務」です。
アパートの賃貸契約や企業の事業用融資のように、将来発生する不特定の債務を包括して保証する契約を「根保証(ねほしょう)」と呼びます。法改正以前は、滞納家賃や損害賠償が雪だるま式に膨らみ、連帯保証人が無限の責任を負わされる悲劇が相次ぎました。
現在の法律では、個人の根保証契約を結ぶ際、書面または電磁的記録にてあらかじめ保証する上限金額(極度額)を明記しなければ契約そのものが「無効」となります。例えば賃貸契約で「極度額:家賃24カ月分(200万円)」と定められていれば、請求が200万円を超えることはありません。
ただし、極度額が設定されたからといって安全になったわけではありません。上限が数百万円から数千万円に設定されていれば、その範囲内での支払い義務は依然として免れず、連帯保証人の重いリスクが根本から消え去ったわけではない点に注意が必要です。