2006年9月、戦後最年少の52歳で第90代内閣総理大臣に就任した安倍氏でしたが、政権運営の重圧と外遊の激務が腸への決定打となりました。これが安倍晋三 第1次政権 退陣の主因です。
2007年夏の参議院選挙での大敗、閣僚の不祥事対応、そして8月のアジア外遊中に現地でウイルス性胃腸炎を併発したことで、持病の潰瘍性大腸炎が急激に悪化しました。食事を受け付けず、体重は急激に落ち、点滴なしでは公務をこなせない限界状態に達します。同年9月12日、所信表明演説の直後という異例のタイミングで退陣を表明せざるを得ませんでした。
当時の辞任会見の真相として、病名を公表すれば政治的混乱を招くとの配慮から明確な病状説明が遅れたため、メディアや一部の野党からは「職務放棄」「お腹が痛くて逃げ出した」といった事実無根の猛烈な批判を浴びました。この一件は、外見からは見えない内部疾患に対する世間の無理解と偏見を浮き彫りにする出来事となりました。