眼精疲労がさらに悪化すると、症状は目だけにとどまりません。首や肩のこり、頭痛、めまい、さらには吐き気まで引き起こす病態は、IT機器の画面を見続ける作業によって生じるVDT症候群(Visual Display Terminals症候群)の典型的なサインです。
スマホを見る際、多くの人は頭を前方に突き出した「ストレートネック」の姿勢を取ります。成人で約5キログラムもある頭部を首の筋肉だけで支えることになり、頚椎周辺の血管や神経が強く圧迫されます。目の奥の三叉神経と首・肩の神経は脳幹付近で密接に連携しているため、首の血流障害と眼筋の疲労が重なり合うことで、激しい筋緊張型頭痛や偏頭痛、胃の不快感へと波及していくのです。
頭痛や吐き気を感じた際の治し方としては、まず部屋の照明を落として視覚刺激を完全に遮断し、首筋を蒸しタオルなどで温めながら安静を保つことが先決です。深呼吸を繰り返して交感神経の緊張を鎮め、水分を十分に摂取してください。痛みが引かない場合は我慢せず、鎮痛薬などを適切に利用しつつ、根本的な画面との付き合い方を見直す必要があります。