メンズファッション界の潮流を語る上で、カルチャーの最重要人物たちの動きは見逃せない。ルイ・ヴィトンのメンズクリエイティブディレクターを務めるファレル・ウィリアムスは、持ち前の音楽的バックボーンと遊び心あふれるダンディズムを融合させ、ハイファッションの敷居を軽やかにアップデートし続けている。
一方、KENZOのアーティスティックディレクターであるNIGOも、日本の卓越したクラフトマンシップと欧米のヘリテージを融合させた独自のクリエイションで世界中を熱狂させている。彼らが牽引するムーブメントの底流にあるのは、過剰な装飾を削ぎ落としながらも圧倒的な質感を漂わせるクワイエット・ラグジュアリーの思想だ。派手さで主張するのではなく、仕立ての良さや素材の落ち感で語るスタイルこそが、審美眼を持つ男性たちの心を掴んでいる。