元旦の朝、本土で最も早く太陽が昇る場所として納沙布岬は全国的な知名度を誇る。離島を除く日本本土において、午前6時50分前後という最速の日の出を迎える瞬間は、まさに息を呑む美しさだ。
ベスト鑑賞ポイントは、巨大なアーチ状モニュメント「四島の架け橋」の東側広場、あるいは灯台付近の海岸沿いだ。極寒の暗闇の中、水平線の彼方から徐々に茜色のグラデーションが広がり、やがて強烈な光を放つ太陽が北方領土の稜線を黄金色に染め上げていく。海面がきらめき、凍てつく空気のなかで観客から歓声が上がる瞬間は、一生忘れられない旅の記憶になる。
ただし、冬の早朝の体感温度は氷点下15度以下まで下がり、強風によって数分で手足の感覚が麻痺する。本格的な極寒地用防寒着、防風アウター、厚手のグローブ、滑り止めのスパイク付きスノーブーツの着用が絶対条件となる。