一方で、ランナー個人の視点に立てば、マラソン挑戦は決して生易しいものではない。真夏の酷暑の中、100キロ近くを走る行為は生命の危険すら伴う。実際に過去には、本番後の体調不良や怪我によって、本業に支障をきたしたタレントも少なくない。
そのため、出演交渉の段階では、事務所側と局側との間で綿密な補償と報酬の交渉が行われる。万が一の事態に備えた保険の加入はもちろん、ランナーとしての価値に見合うだけの「見返り」がなければ、オファーを受けるメリットは極めて低い。このシビアなビジネスの現実が、美談の裏に隠されたもう一つの真実である。