小杉さんが肥満に陥った直接的な原因は、極端なカロリー過多と不規則な生活リズムにあります。自他ともに認める大のマヨネーズ好きであり、白米や揚げ物に大量のマヨネーズをかける食習慣、深夜の収録終わりに食べる高カロリーなジャンクフードなど、摂取エネルギーが消費エネルギーを遥かに上回る日々が長年続いていました。
しかし、問題の本質は単なる自己管理の甘さだけではありません。そこには、日本のエンターテインメント業界特有の「身体的アイデンティティと役割期待の葛藤」という心理学的要因が深く影を落としています。
バラエティ番組において、「太っていること」「お腹が出ていること」は強力な武器になります。相方の吉田敬さんからの鋭いツッコミや、ひな壇でのイジられ芸において、恰幅の良さは笑いを生み出すための重要な装置として機能していました。自著やインタビューでも語られている通り、「痩せると芸人として面白くなくなるのではないか」「周囲からの期待に応えられなくなるのではないか」という無意識の防衛本能が、過激なダイエットからの反動的なリバウンドを引き起こす構造的な要因となっていたのです。