カネボウのガムの歴史と消えた真相|ハリス誕生からクラシエの現在

カネボウのガムの歴史と消えた真相|ハリス誕生からクラシエの現在

カネボウのガムの歴史と消えた真相|ハリス誕生からクラシエの現在の基本情報から最新動向までを一挙に解説しました。

昭和を彩ったカネボウのガムがなぜ市場から姿を消したのか。その背景には、グループ本体の経営統合危機とガム市場全体の急激な構造変化という2つの大きな要因が絡み合っています。

2000年代初頭、親会社であるカネボウ本体の粉飾決算と巨額の債務超過が表面化。2004年に産業再生機構の支援を受けることとなり、名門企業は解体・再編の道を歩むことになりました。化粧品部門は花王傘下へ移り、食品・薬品・日用品部門は独立した新会社へと切り離されます。この激動のなか、食品事業は「クラシエフーズ(現・クラシエ)」として再出発を図ることになりました。

再編に伴い、採算性の見直しと事業の選択と集中が断行されました。折しも平成中期以降、国内のガム市場はタブレット菓子(錠菓)やグミの台頭、さらには若者の「噛むこと離れ」によってピークアウトを迎えていました。クラシエフーズは限られた経営資源を集中させるため、主力ガムのラインナップを大幅に整理。「ねるねるねるね」に代表される知育菓子や、輸入販売権を持つ「フリスク」「メントス」といった高収益ブランドへ注力する経営判断を下したのです。これが、昔ながらの板ガムや風船ガムが店頭から退場していった真相です。

吉田 誠
Author

吉田 誠

最新のテクノロジーと生活デザインの融合をテーマに、国内外の最新トピックを発信しています。