夜十時、駅前の商業ビルの一角。ずらりと並んだ自販機の前で、仕事帰りの会社員が淡々と硬貨を滑り込ませる。出てきたのは、両手を広げた小さなおばけだ。クスリと笑ってポケットにしまい、足早に家路につく。
私たちが求めているのは、単なる物ではない。早く寝ないと連れて行かれるという幼い日の戒めと、その夜の底知れぬ静けさ。あの不思議な安心感を、カプセルを回す一瞬の動作で買い戻しているのかもしれない。デスクの隅に鎮座するおばけは、忙殺される日々のなかで、私たちがかつて子どもだったことを静かに思い出させてくれる。 (出典: ね ない こ だれ だ ガチャガチャ(Yahoo!ニュース))
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