鶴見中継所のユニークな特徴は、往路と復路で全く異なる顔を持つ点にあります。同じ国道15号沿いのスペースでありながら、2日と3日では求められる戦術も選手の心理状態も180度変化します。
1月2日の往路において、鶴見中継所は1区(大手町〜鶴見 21.3km)から「花の2区」(鶴見〜戸塚 23.1km)への起点となります。1区は集団走による牽制や心理戦が繰り広げられることが多く、各校のスピードランナーが一斉に中継所へとなだれ込みます。ここでタスキを受け取る2区の走者は、各大学が誇る絶対的エースや世界レベルの留学生ランナーたちです。鶴見中継所をいかに先頭と離されずに通過し、エースの持ち味を引き出すポジショニングで送り出せるかが、往路優勝ひいては総合優勝への絶対条件となります。
一方、1月3日の復路では、9区から最終区間である10区(鶴見〜大手町 23.0km)への最終中継地点として機能します。ここでは優勝争いはもちろんのこと、翌年のシード権(10位以内)を巡る生き残りをかけた壮絶な駆け引きがクライマックスを迎えます。各チームの監督車からの熱い檄が飛び交い、選手たちは肉体の限界を超えた走りを求められます。大手町のゴールへとタスキをつなぐ最後の関門として、鶴見中継所はまさに全チームの運命を決定づける場所なのです。