女性特有の病気平癒や健康祈願において、西日本で屈指の信仰を集めるのが和歌山市加太に位置する淡島神社(あわしまじんじゃ)です。人形供養の神社としても名高い同社ですが、その主祭神である少彦名命(すくなひこなのみこと)は医薬の神であり、とりわけ婦人病平癒・安産・子授けの神徳で知られています。
淡島神社には、かつて女性たちが自身の身代わりとして下着を奉納し、病気平癒や安産を祈願したという独自の歴史があります。現在でも、子宮筋腫や内膜症、不妊、更年期障害など、現代医療と並行して神仏の加護を求める女性たちが全国津々浦々から参拝に訪れています。
境内奥にある末社には、女性の体を象徴する奉納品や絵馬が無数に並び、切実な願いを受け止めてきた歴史の重みを実感させます。毎年3月3日に行われる「雛流し」の神事も含め、女性の苦しみを取り除き、一生を見守る聖地として確固たる地位を築いています。