520人もの乗客と20人近い客室乗務員、パイロットを乗せて太平洋を飛ぶA380には、一般の乗客が立ち入れない「秘密の空間」が存在する。それが長距離フライトに不可欠な「クルーレスト(乗務員休憩室)」だ。
機体後部の天井裏や床下のデッドスペースを巧みに利用して設置されたこの極秘区画には、複数の簡易ベッドと専用の空調・照明システムが備わる。長時間の安全運航を支えるため、パイロットや客室乗務員が交代で静かな仮眠を取るための聖域だ。一方で客席側にも工夫が凝らされており、エコノミークラス後方には日本の航空会社として初導入された「ANA COUCHii(カウチシート)」を用意。隣接するシートのレッグレストを持ち上げて広大なフルフラット空間を作るなど、過ごしやすさの追及に余念がない。