倍速視聴やタイパ(タイムパフォーマンス)が極限まで追求される現代社会において、彼の持ち味である「沈黙」と「遅さ」は、強烈なカウンターカルチャーとして機能している。何を振られてもすぐには答えない。数秒の無言の後に、予想だにしないズレた一言を放つ。このテンポ感が、情報過多で疲弊した現代人の脳に心地よい余白を与えている。
テレビのひな壇で大声を競い合うバラエティの黄金期が去り、YouTubeやポッドキャストといったパーソナルなメディアが主流となった今、彼の「喋らない魅力」は新たな価値を獲得した。沈黙を恐れない姿勢こそが、彼を唯一無二のポジションに押し上げている。